Qraft (クラフト)

ユーザースキャン方式

読み: ユーザースキャンほうしき

ユーザースキャン方式 (MPM: Merchant Presented Mode) は、 QR コード決済における支払い方式の 1 つです。店舗がレジ横やテーブルに QR コードを掲示し、客がスマートフォンの決済アプリでスキャンして金額を入力し、支払いを完了します。

専用の決済端末が不要で設備投資がほぼゼロで済むため、個人商店や屋台、フリーマーケットなど、小規模な事業者でも導入しやすい利点があります。中国やインドで QR コード決済が急速に広まった局面では、掲示したコードだけで支払いを受け付けられるこの方式が普及の中心にありました。一方で、金額を入力するのは客側なので、桁の打ち間違いや入力が終わらないまま終了してしまうリスクがあります。対になる方式として、客のスマートフォンに表示された QR コードを店舗側が読み取る「ストアスキャン方式 (CPM)」があります。

導入にあたっては、決済事業者や決済代行会社と加盟店契約を結び、発行された店舗固有の QR コードを印刷して、レジ横の卓上スタンドやテーブルに掲示します。読み取り機器が要らないため、用意するものは掲示物と、決済結果を確認するためのスマートフォンやタブレットだけで足ります。掲示するコードは店舗を識別する固定の情報なので、開店時に掲示物がすり替えられていないかを目視で確かめ、剥がされにくい形で固定しておくことが運用の要点になります。金額を入力するのは客側なので、支払い完了画面を店員が確認してから商品を渡す手順にしておくと、桁の打ち間違いや支払いを終えないまま立ち去る事態を防げます。売上は各決済事業者の管理画面から確認する形になり、 POS レジと連携していない構成では、レジの記録との突き合わせは手作業のまま残ります。こうした性質から、レジ設備を持たない移動販売やイベント出店、テーブルで会計を済ませる飲食店などに向いています。反対に、客数が多くレジの回転速度が求められる店舗では、店舗側が読み取るストアスキャン方式のほうが処理の流れに合います。