情報理論
読み: じょうほうりろん
情報理論は、1948 年にクロード・シャノンが発表した論文「通信の数学的理論」を起点とする学問分野です。情報の量をビット (bit) という単位で定量化し、データの圧縮限界や、ノイズのある通信路で誤りなくデータを送れる最大速度 (通信路容量) を数学的に明らかにしました。
QR コードの設計には、情報理論の成果が随所に活かされています。データ圧縮の観点では、QR コードは数字・英数字・漢字など入力データの種類に応じて最適な符号化モードを選択し、格納効率を最大化します。数字だけなら 1 文字あたり約 3.3 ビット、英数字なら約 5.5 ビットと、データの統計的性質に基づいた効率的な符号化が行われています。
エラー訂正の観点では、リード・ソロモン符号という誤り訂正符号が採用されています。これは情報理論の一分野である符号理論の成果であり、QR コードの最大 30% が破損しても元のデータを復元できる能力を実現しています。シャノンが示した「ノイズがあっても理論的には誤りなく通信できる」という定理を、QR コードは実用レベルで体現しているのです。