短縮 URL の仕組み - 長い住所を短くする魔法のカラクリ
なぜ URL を短くしたいのか
Web サイトの URL (アドレス) は、時にとても長くなります。たとえば、Amazon の商品ページの URL は 100 文字を超えることがあります。この長い URL を友達に送ろうとすると、メッセージが読みにくくなります。SNS では文字数制限があるため、長い URL だけで投稿の大半を占めてしまいます。
白黒の四角い模様に URL を格納する場合も、URL が長いほど模様が大きく複雑になります。名刺やチラシに印刷するなら、模様は小さい方が見栄えが良いです。こうした理由から、長い URL を短くする「URL 短縮サービス」が生まれました。bit.ly、t.co (X/Twitter)、goo.gl (Google、現在は終了) などが有名です。
短縮 URL の仕組み - 「転送」の魔法
短縮 URL の仕組みは、実はとてもシンプルです。郵便の「転送届」と同じ原理です。引っ越したとき、郵便局に転送届を出すと、旧住所に届いた手紙が新住所に転送されますよね。短縮 URL も同じで、短い URL にアクセスすると、サーバーが「本当の URL はこちらです」と教えて、自動的に転送 (リダイレクト) してくれます。
具体的には、bit.ly/abc123 にアクセスすると、bit.ly のサーバーが「abc123 に対応する本当の URL は https://www.example.com/very/long/path/to/page です」とデータベースを検索し、ブラウザに「そちらに行ってください」という指示 (HTTP 301 リダイレクト) を返します。ブラウザは自動的に本当の URL に移動します。この処理は 0.1 秒程度で完了するため、ユーザーはほとんど気づきません。
短縮 URL のリスク - リンク先が見えない問題
短縮 URL には便利さの裏にリスクがあります。最大の問題は、クリックする前にリンク先がわからないことです。bit.ly/abc123 を見ただけでは、その先が正規のサイトなのか、フィッシング詐欺のサイトなのか判断できません。悪意のある人が、危険なサイトへのリンクを短縮 URL で隠すことができてしまいます。
対策として、短縮 URL の末尾に「+」を付けると、リダイレクト先を事前に確認できるサービスがあります (bit.ly/abc123+)。また、セキュリティソフトの中には、短縮 URL のリダイレクト先を自動的にチェックする機能を持つものもあります。知らない人から送られた短縮 URL は、クリックする前に必ずリダイレクト先を確認してください。
動的な四角い模様と短縮 URL の共通点
実は、動的な四角い模様の仕組みは短縮 URL とほぼ同じです。模様の中に短い URL を格納し、その URL にアクセスすると、サーバーが本当のリンク先にリダイレクトします。リンク先を後から変更できるのは、サーバー側のデータベースを書き換えるだけで済むからです。
この仕組みのおかげで、一度印刷した模様のリンク先を後から変更できます。キャンペーンが終わったら別のページに切り替える、季節ごとにメニューを変える、といった運用が可能です。模様自体は変わらないのに、スキャンした先の内容が変わる。これが「動的」と呼ばれる理由です。
自分で短縮 URL を作ってみよう
短縮 URL は無料で簡単に作れます。bit.ly にアクセスし、短くしたい URL を入力するだけです。アカウントを作成すれば、作成した短縮 URL のクリック数、クリックした人の国、使用したデバイスなどの統計情報も確認できます。
ただし、無料の短縮 URL サービスには注意点があります。サービスが終了すると、作成した短縮 URL がすべて無効になります。実際、Google の goo.gl は 2019 年にサービスを終了し、それ以降に作成された短縮 URL は機能しなくなりました。長期間使う予定の URL (名刺や看板に印刷するものなど) には、自分のドメインで短縮 URL を運用するか、信頼性の高いサービスを選ぶことをおすすめします。